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上の画像の男は【グリズリーマン】こと ティモシー・トレッドウェル 1967ー2003 死亡時46歳

私がティモシーを知ったのが映画 【グリズリーマン】を見たからだ。

関連画像 2005年のアメリカの映画
日本では劇場未公開でDVDで見れる。


映画まで

このドキュメンタリー映画で使われる映像は実際にティモシーが撮ったとされる映像を多用に使っている。
12年間に渡り、アラスカでグリズリーの保護活動をしていたティモシー、後に発表する予定で自らの活動をハンディカメラで撮影していた。
2003年に彼とティモシーのガールフレンドの遺体が見つかった、遺体の破損が大きくグリズリーに食べられたようだった。
そして地元のハンター達がグリズリーを仕留め、解剖したところ中には彼らの遺体の一部が見つかった。

ティモシーが撮影していたカメラも発見されており、実際に食べられた時にも作動していたがカメラのキャップが付いたままで音声だけ保存されていた。
その音声はティモシーの友人の一人が遺品として持っている、同映画の監督がその音声を聞いたところ
【この音声は消したほうがいい、絶対に聞いてはいけない!】 と友人に言っていたので音声は破棄されただろう。

音声の内容 

音声はネット上にいくらか上がっているが、実際にはすべてフェイクだろう。
映画の中でティモシーを司法解剖した医師によると内容は

ティモシーが最初に食べられる、彼は最後の力で【逃げろー!】とガールフレンドに言ったのだが
ガールフレンドはその場を立ち去らずにティモシーを助けるためフライパンで5分程度熊の頭を殴り続けた。だが熊には全く効かず、彼女も食べられる。

というような内容だったそうだ。

ティモシーという男 
Timothy-treadwell.jpg

ティモシーの両親によれば、彼は幼少期から動物好きだったそうだ。
その後、アルコール問題で荒れてアラスカに行き グリズリーを見ることになる、そこでアルコールを一切飲まない事を決断した。
その頃から春から夏にかけてアラスカを行き来きする生活が始まる、彼はキツネに餌を与え キツネの巣の近くにテントを貼り、そこで暮らすようになる。
グリズリーとのコミュニケーションを試みるために近くへ行ったりするが、危険な場合は大声を出したり、自信げに話しかける事で対処していた。
彼が言うにはグリズリーにナメられたら すぐに殺されてしまうらしい、冷静に対処する事が大事だと言うのだ。実際に彼が食べられるまではグリズリーとのコミュニケーションは上手く行っていただろう、メディアにも取り上げられる事もあり、彼の知名度が上がり 学校の特別授業などで講師をしたこともある。

ナルシズム

映画の中で使われている映像には異常とも取れるような行動がいくつかある、それは彼のナルシズムを表しているモノだ。
ティモシーの活動を記録するための映像は何回ものテイクで取られている、例えばサングラスありバージョンやなしバージョンなど。
そして仲の良かったキツネが死んだシーンでは 【あぁ。可哀想に....】とい言いキツネに名付けた名前を呼んでいると 死んだキツネの死体にハエがたかって来て 【クソハエが!オレは今重要なシーンを撮っているんだ!】というような発言をしている。
そして 彼がいたアラスカにハンターや他の人間が来ると敵対心をあらわにして、彼らを罵倒するような言葉を使っている。
ティモシーいわく、アラスカのグリズリーを保護しているのは彼であり、環境保護団体ではないし、団体は役立たずで何もしていない と言うのだ。
このような行動から彼は 【魅せる】 という事に異常に気を使っていた事が伺える。

グリズリーマンの最後

ティモシーのアラスカ滞在期間はいつもなら春から夏だけであるのに、2003年では冬が近づく時期に滞在をすることは決意したのだ。
それは彼のチャレンジだった、そして彼のガールフレンドもアラスカへ入った。
ガールフレンドは熊を怖がっていて、ティモシーと同じように環境保護活動をしようとは思っていなかっただろう、彼の誘いに乗ったのか、もしくは興味本位ではないだろうか。
熊は冬には冬眠する、その前になるべく多くの食料を体の中に蓄える必要がある、だが十分な食料を蓄えられなかった熊は冬眠ができず穴持たずとなり、凶暴になるのだ。
ティモシー達を襲った熊はティモシーいわく、新しい顔の少し凶暴なメスの熊だったそうだ、映画の中でもその熊との接触をしている。

そして彼らは帰らぬ人となってしまった、自業自得と言えばそれはそうだろう、
映画のインタビューではティモシーをバカだと言う人がほとんどだったし、私も彼には危機感が無かったと思う。
熊の習性を知っているのに彼は熊を甘く見てしまったのだ。
ティモシーの性格はナルシズムをベースに異常な行動が見られるのも危機感無い原因だったのかもしれない。

だがティモシーは 【熊に殺されるなら本望だ】と映画の中で語っているので

この最後は彼の望み通りだったのかもしれない。